忠兵衛ぐでんぐでん日記

高知の歴史好きが作ったプチ武将列伝&ざっくばらんな話集等です。

「般若心経~」05

「般若心経」の内容について私なりに勉強しながら訳しています。

今回は

照見五蘊皆空」「度一切苦厄」です。

お経風に読むと、

(しょー けん げー ごー うん  かい くー)

(どー いっ さい くー やく)

 

「照見」(しょうけん)とは 仏教用語

「物事の本質を見極める」という意味です。

次は「五蘊」(ごうん)です。

漢字が難しいですね。大きくしてみます。


音読みで 「ウン」 訓読みでは 「たくわ(える)」「つ(む)」と読むそうです。
漢字字体の意味としては

積み重ねる、蓄える、奥深いといった意味があります。

直訳すると蘊が五つあるって事ですよね?なんでしょう。

五蘊とは

「色」「受」「想」「行」「識」

の五つです。

般若心経ではこの五つの説明を次の文でしてくれていますが、先走って話しちゃいますね。

まず

「色」ですが、これは見える現象のすべて、つまり目で見えるもの全ての事を表します。

人間の体や物体、触れるものや色があって確認できるものになります。

猫ちゃんだって、椅子だって、夕日だってパソコンだってぜーんぶ「色」なのです。

次に「受」です。これは何かから受けることで感じる感覚を指します。

「想」は、自分自身が想像する事。

「行」は、自分が思って行動する事。

「識」は、認識している事、つまり自分の心で分かっている事です。

 

「色」が見えるもの。であるのに対して、「受」「想」「行」「識」は心の中、つまり精神的な事を
4つに分けているんですね。

 

で、「皆空」とあるので、漢字のまんま考えると「みんな(全部)空(くう)だよ」ってなりますね。

 

照見五蘊皆空」(しょうけんごうんかいくう)とはつまり、

五蘊と呼ばれる五つの要素は全部空であると見極めた」と訳せますね。
※すごいぜ観音様!!

 

では、

「度一切苦厄」ですが、

「度」(ど)とは渡すという意味があり、渡すという事は自分の手元からは無くなる事を意味します。

「一切」(いっさい)とは全てのという意味です。

「苦」は苦しみで、仏教では苦しみを八つに分けています。

生・・・生まれる時の苦しみ(赤ちゃんの時なので覚えていないけど苦しいんでしょうね)
老・・・老いる苦しみ(年を取ると体が痛くなって・・・苦しいですね)
病・・・病気は辛く、苦しいものです
死・・・死ぬという苦しみ。(死にたくないもんね・・・)
愛別離・・・愛する人(大好きな人)と強制的に別れなければならない時の苦しみ。
怨憎会・・・憎い相手(大嫌いな人)と強制的に合わなければならない時の苦しみ。
求不得・・・欲しいものが手に入らない時の苦しみ。
五蘊盛・・・物体と精神(ここでは人間)が生み出す様々な苦しみ。
      ※人間であること自体が苦しいという意味

「厄」は災いであり、厄払いの厄です。

度一切苦厄」=「全ての苦しみ、災いから解放されて安らかになった」となります。